T-MAX 400 はKodakの黒白フィルム。
ISO400のフィルムで、Kodakでは伝統のTRI-Xというフィルムがあるが、
T-MAXのほうが最新技術(T型粒子)を用いて微粒子ということになっている。

今回、「マーシュ エコ フィルム デベロッパー」という現像液を使ってみたのでご紹介。
烏山 夏
photo by Tomoya Kurashige
generated by FlickURL
ここ3年くらいはT-MAX400を愛用してきた。以前は自分で現像して、廃液は写真教室にエンヤコラと運んで廃棄してもらっていた。僕が通っていた写真表現 中村教室 では1リットル 110円で処理してくれていた。

んが、一時期フィルム撮影をやめてデジタルカメラをメインにして、その後中村教室に行かなくなり、カラーネガでの撮影に目覚め、モノクロネガ現像から遠ざかっていた。 

そして、久しぶりにモノクロネガで撮影しよっかなーと思いたった次第。 しかし、廃液どうしようと悩んでいたところ、このマーシュ エコ フィルムデベロッパーに出会った。
この現像液。廃液を気にしなくて良い!気有害物質を含んでいないため、何のためらいもなく下水に流せる。

この現像液を日本で販売しているsilversalt,jpというサイトによれば、下記の通り。

Q:Moersch Eco Film DeveloperとMoersch Eco 4812について。どちらも説明に「生態学的に無害です。有害物質フリー」とありますが、これは廃液処理で下水にそのまま流しても環境に負担がないという事でしょうか?

A:Moersch Eco Film DeveloperおよびMoersch Eco 4812には、有害化学物質は含まれていません。 EUの化学ガイドラインによれば、この現像液はトイレにそのまま流すことができるものです。

http://www.silversalt.jp/faq.htm#q14

"EUでは"というところに引っかかりがあるが・・・。
silversaltではこの現像液をオススメしているようである。
http://www.silversalt.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=6_7&products_id=15 

さて、では実際現像してみた感想を。
データシートによれば20℃  11:00の現像時間。そして撹拌は最初60秒の連続撹拌後、30秒ごとに2回となっている。結果は・・・「硬い」。むー、これは厳しい。

そもそもオーバー気味に撮影して、コントラスト低めに現像するというのがいままでのやり方。なので、撮影はオーバー気味だったわけだ。それに対して、データの標準の時間で現像したら、そりゃ硬くなるわ。

以前T-MAXデベロッパーで現像していた時は、1:9希釈で7分で現像していた。データ上は8分半程度だったはず。これくらいだと、ハイライトも黒くならない。基本的にネガは軟調に仕上げた方がスキャンにせよ、引き伸ばしにせよ調整の余地がある。硬調なネガは粒子は荒れるし、0号フィルタや00号フィルタで無理やり階調を作ることになる。もともとコントラストが高いものを低くするのは限界がある。

冒頭の写真はスキャナーのレンジを結構ギリギリまで使っている。一応レンジ内に収まったので、あとはLightroomでレタッチして、Flickrに連携。レタッチは多少硬めに仕上げた。プリントしないとなんとも言えないが・・・。やはり、T-MAXといえど35mmのISO400は粗いなぁ。

次回は、時間を短縮するか、撹拌の頻度を減らすか。そのへんはやはりトライアンドエラーということになってしまうわけで。まずは、時間を短くする方でトライしたいと思う。